田舎で一人暮らしの老女?ふく。消防士だった次男?照美夫婦の寫真を懐かしい眼差しで見つめている。照美を震災(zāi)で亡くした涙子は実家には戻らず東京で一人で生活していた。夫を亡くし不謹(jǐn)慎だが、涙子は寂しさを紛らわすため、言い寄る男を受け入れていた。その夜も出入り業(yè)者の生島とホテルで激しく貪り合う。生島は結(jié)婚を考えていたが、涙子の素っ気ない態(tài)度に怒りを表す。心は照美だけのものなのだ。そんな癡情の有様を幼なじみの久米が目撃する。 後日、下町記念館で久米とデートする涙子。かつて二人は、十年後、互いが獨(dú)身でいたら結(jié)婚しようという約束をした。だが涙子はそれを覚えていなかった。 子供達(dá)の顔を見たくなったふくは上京する。突然現(xiàn)れた母親に素っ気ない態(tài)度の長(zhǎng)男?恭敬と真希の夫婦。恭敬に頼まれ、長(zhǎng)女?慶子がふくを預(yù)かることになる。フリーライターで忙しい妻の代わりに、主夫の伸一がふくの面倒を見る。東京出身のふくの呼び出しで集まった幼なじみ?六輔と源蔵。酒を飲み、古き良き時(shí)代が失われつつある事を淋しく感じる…。